日経セキュリティ会議
3月10日(金)東京ビックサイトにて、日経セキュリティ会議が開催された。講演やパネルディスカッションによる進行であるが、小生は、「日本版SOX法のゆくえ 実務とその実例」と「コーポレートガバナンスと内部統制」を受講してきました。

「日本版SOX法のゆくえ」では、金融庁内部統制部会長である八田進二青山学院大学大学院教授がコーディネーターで、三井物産執行役員CIO兼情報戦略企画部長の粟田敏夫氏、日本AT&T代表取締役の湊方彦氏がパネラーとなるパネルディスカッションでした。印象に残った点をご紹介します。
・先行の米国では、既にSOX法の規制のゆり戻しが起きている。中小企業、小規模企業の全面適用を諦め、一部適用や適用除外の議論が進んでいる。これらは、日本版SOX法には盛り込まれている。
・日本版SOX法の基準案は、2005年12月に公開された。現在は、その実施基準を議論中でありもうすぐ公開できるところにある。この実施基準にて、具体的な手法が示されていく。
・子会社や関連会社に関して、理想はバックオフィスを統一、システム統一、プロセス統一を求めるのが現実的解釈。(絶対ではないが、有効な選択肢の一つ)
・日本のピラミッド型の組織にあてはめるならば、様々な情報伝達のチャネルが必須になる。
・日本版SOX法対応、財務報告に関わる内部統制の導入、整備には、CEOの積極的な関与が必要であり、今以上に情報収集と対策をはじめなければならない。

「コーポレートガバナンスと内部統制」は、一橋大学副学長の伊藤邦夫氏がコーディネーターで、弁護士の鳥飼重和氏、新生銀行監査部長/日本内部監査協会常務理事の毛利直広氏、東京証券取引所常務取締役の長友英資氏がパネラーのパネルディスカッション。同様に印象に残った点をご紹介すると、
・内部統制の一部が、日本版SOX法で議論されている財務報告に関わる内部統制である位置付け。
・内部統制とは、経営者自らが主体となって企業内の組織、プロセスをチェックするもの。
・コーポレートガバナンスとは、経営者を統制するための外から見た視点であること。
・(全般的な)内部統制は、経営執行と監督の明確な分離が望ましい。(代表取締役社長ではなく、代表執行役社長と取締役会)
・コンプライアンスは、法令順守の意味では狭い。消費者、取引先、株主、地域社会、従業員などからの”期待に応える”ことを意味する。
・内部統制の目的は、企業価値を上げること。その結果、株主、経営者、従業員、取引先、消費者全てが喜ぶことになる。
・内部監査部長は、社長の権限では首を切れないようにすること。取締役会が、人事権を握ることで独立性を維持できる。
・内部統制は、現状を正しく捉え、費用対効果を意識しながら現実的に実現できる方法を考えること。ただし、理想は絶えず意識しておくこと。
などです。非常にためになるものでした。日本版SOX法、内部統制ともに知ろうとしている人と全く興味を持っていない人と両極端な気がします。本来であれば、企業経営者、CEOが率先して情報収集、準備と進めていかなければならないのに対し、まだまだ経営者の方々には響いていないようです。内部統制の責任は、経営者が背負うことになるのですから...








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