内部統制 人材の育成
内部統制を運用していく中で、人の育成は非常に重要だが、手をかけにくい部分であるだろう。日本の場合、J-SOX法対応内部統制の構築を急ピッチで構築、仕上げてきた経緯がある。即戦力重視であり、そのためアウトソーシングをしながら構築してきて、運用の場面となって困ったのが人材の面である。
このまま、アウトソーシングするにも延々と続く内部統制の運用をアウトソーシングするには割が悪い。かといって、人材を育てようにも社内に人材を育成できるメンバーがいないことに気づくのである。
内部統制は、見える化することだけで終わらない。必ず、業務改善が伴う。社内の業務プロセスを変えることになるため、それなりの覚悟と実際に改革が行える人材を育成する必要があるのである。
業務や企業内外の環境は、日々変化する。変化に対応できるのは、”人”でしかいない。人的資源に依存し続けなければならないのである。
しかし、多くの企業では、内部統制の構築フェーズが終了した時点で、元の職場に戻ったと言うことはよく聞かれる。これでは、せっかく蓄積した内部統制のノウハウを一旦捨て去っているようにも見えてしまう。
内部統制の構築後も、社内外の状況を把握し、PDCAの観点で業務を常に見直していく必要があるにもかかわらず、運用だけ切り離して考えることは非常に非効率であり、そもそも無理なのである。
内部統制推進チームが決めたことを、現場にフィードバックするにしても、単に上から指示・命令してもその理由や効果が分からなければ、運用できないことは明白である。
現場が分かり、内部統制の理論が分かり、遂行していける人材なんて、そういるわけがない。そんな人材は、育成していくしかないのだ。
育成と書くが、その見通しはよく見えていない。研修と方法論を考えても、その内容は良く分からない。理論だけでは上手くいかないが、理論なくして内部統制はありえない。
今、企業は、人材をどう育成していくのかという、今の時代に逆行した考えを決断しなければならないように思えるのだ。




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