内部統制 国際会計基準の動き
最近、国際会計基準(International Accounting Standards,IAS)という言葉を目にすることが多くなった。EU諸国を中心に進められている基準であり、米国証券取引委員会(SEC)も2016年12月15日以降に終了する事業年度から、すべての企業に国際会計基準の適用を義務付ける計画となっている。日本でも、国際会計基準の適用に向けて金融庁を中心に議論していると言う。
国際会計基準はイギリスの原理原則主義を基礎として、アメリカの条文主義の会計基準を基礎とした日本とは多少異なる考え方のようだ。
小生も詳しくは知っているわけではないが、日本の会計基準との主な違いは以下。
・持分プーリング法は、日本では一定の場合に適用されるが、IASでは禁止
・のれんは、日本では20年以内の均等償却であるが、IASでは非償却
・負ののれんは、日本では20年以内の均等償却であるが、IASでは利益計上
・開発費は、日本では発生時費用処理であるが、IASでは資産計上
・たな卸資産の後入先出法や最終仕入原価法は、IASでは禁止
・たな卸資産の低価法評価損は、日本では洗替法と切り放し法の選択だが、IASでは洗替法
・投資不動産は、日本では原価法で時価の注記は不要だが、IASでは原価法と時・価法の選択で原価法の場合には時価の注記が必要
・償還義務のある優先株式は、日本では資本だが、IASでは負債計上
・実質支配の要素は、日本では一定の議決権比率を満たした場合に考慮されるが、IASではそれだけで支配となる
・工事収益について、日本では完成基準と進行基準の選択性だが、IASでは進行基準
・外貨建ののれんは、日本では取得時レートで換算されるが、IASでは期末レートで換算される
・金融商品の公正時価の注記は、日本では有価証券とデリバティブに限られるが、IASではすべての金融商品
・子会社等の取得や売却を、日本ではみなし取得日やみなし売却日で処理できるが、IASでは明文規定がない
・社債発行費等、金融負債の発行費用は、日本では原則として発生時に費用処理だが、IASでは調達期間にわたり費用配分する
・有給休暇引当金は、日本では基準も実務慣行もないが、IASでは計上が求められる
・退職給付債務の割引率は、日本では一定期間の平均利率に基づいて決めることができるが、IASでは認められない
・固定資産の解体撤去費や原状回復費等の資産除却負債は、日本基準では取得当初に見積計上しないが、IASでは見積計上する
・ファイナンス・リースについて、日本ではリース料総額300万円未満の所有権移転外ファイナンス・リースを賃貸借処理することを認めるが、IASではそのような数値基準はない
・数理計算上の差異は、日本では遅延認識だが、IASでは回廊アプローチも可能
・退職給付債務のデータ等の基準日は、日本では期末日前おおむね一年内であればよいが、IASでは原則として期末
・繰延税金は、日本では流動と固定に区分するが、IASでは固定
会計士の方々は、また大変な変更作業をされることだろう。また、それを負担する企業の財務・会計部門は大変なことだろう。




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