◇ お中元
息子が、さもおいしそうにマンゴアイスを
食べている。知人から頂いたお中元の高級品だが、
息子は100円アイスと同じ感覚で食べている。
主人が一個、残りを息子が食べつくしたので
私の分がない。お情けで、ほんの二口ほど
食べさせて頂いただけ。
「太るよ」という遠慮のない一言で、
私のマンゴアイス争奪戦への戦闘意欲を
喪失させた敵も天晴れだが、まんまと
乗せられた自分が情けない。
御礼のお手紙も精彩を欠き、
「おいしゅうございました」とも書けず、
「息子が大変喜んでおりました」と結ぶ。
主人はというと、お中元で頂いたワインの裏に
呪文を書いてワインクーラーへ。
「決して一人では飲まないで下さい」と。
全ての行動を見透かされ、封印された私であった。
吉永 操










