◇ 総論賛成、各論反対
民主党政権が本格的に動き始める。
さまざまな施策の中で、具体的にわかりやすい動きとしては
八ツ場ダムの建設中止に関する一連の動きであろう。
構想から57年も経過しているのに本体未着工というのは異常であり、
社会的な状況などが計画当時から様変わりしていることは明らかであり
見直しが必要であるという論は正当であろう。
しかし、これを「マニフェストで約束したことだから」という理由で
工事中止を推し進めようとすれば、工事賛成派の反発を招くのは
当然のことだ。
工事賛成派にしても、「ダムが出来ることを前提にして生活設計してきた」
としてはいるが、いつ完成するのかわからない状況で何十年もの間、
なにをどう設計してきたのか想像できない。
また、担当大臣が現地に来たのに話し合いの場に出てくることを
拒否するのは如何なものかと思う。
一方、民主党にしてもダム工事中止後の補償などの措置を具体的に
示せないということは、マニフェスト作成段階では税金の無駄遣いを
廃止するため、不要の公共工事を中止する一例として八ツ場ダム
工事中止を掲げた程度で、この件に関して具体的な施策は何も考えて
いなかったのではないかと勘ぐってしまう。
この件に限らず、マニフェストを具体的な施策に落とし込んでいく段階で、
総論賛成、各論反対というような議論が各所で勃発して混乱することは
当面避けられないと思った。
吉永 操









