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◇ 主観的熟年年齢について

日曜日に珍しく夫婦でデパートへ行った。

デパートの食堂は混むので近隣のワンコインで天丼が
食べられる店に行ったときのこと。

二人の老婆が元気に天丼を食べていた隣に老夫婦
(我々ではない!)が座った。

互いに知らぬ同士であったようだが、すぐに打ち解けて
なにやら話を始めた。

後から来た老夫婦のご主人の方が、「もう72ですから」、
というと二人組みの老婆の一人が「まだ、お若い。私は
83になる。ご夫婦一緒でうらやましい。熟年離婚などが
はやっているが、仲睦まじいのは良いことだ」といった趣旨の
話をしていた。

その後、ご主人が離婚しないためにはある程度相手に
合わせることが肝要だ、というお話をしていたが、むしろ
72歳の人を“熟年”と言い切ったことに気を取られてしまった。

私の常識からすると70代は熟年、初老を通り越した
立派な老人なのだが、80になると70の人はまだ
“熟年”なのであろう。

つくづく老人パワーの底深さに感心した次第である。


                              吉永 操



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