◇ 幼児虐待
同じようなニュースを見聞きするたびに、子供の親として
いたたまれない気分になる。
7歳の子供を、まだ若い両親が虐待して死に至らしめる
事件が起こった。
テレビで見る限り、古びたアパートに暮らしていた家庭のようだ。
虐待され、命を奪われた子供に深い哀れみを覚えると同時に、
社会的に弱者であったであろうその両親に対して、親としての
自覚がなさすぎるとだけ言うほど単純ではないと思う。
親を社会的弱者にしている原因が当人達の努力不足である
というのも短絡的な結論である。全ての努力が報われるわけ
ではないし、どんな生活をしていても明日を信じてがんばりなさい
と言うほど無責任なこともできない。
報道によると、昨年の段階で子供に虐待されている徴候が
あったのに、そこで救いの手を延べられなかった結果に
なっているようだ。
これとても、「何故、そこで子供を助けられなかったのか。」という
ようなお手軽な批判ができるものではないことも理解できる。
我々おとなどもが、ああでもないこうでもないと騒いでいるうちにも、
どこかで子供や弱いものが、その人達よりは一寸、強いけれども
社会的には弱い人々に虐げられている。
自分は無力だと思った。
吉永 操









